アメリカでの就活振り返り
2025年末まで東京でソフトウェアエンジニアをしていたが、カリフォルニアに移住することになり1月から現地で就活を始めた。これまで外資の企業で働いたことがなかったし、AIの影響で就活市場も厳しかったと思うが、5月になんとかオファーをもらうことができたのでその過程を振り返りたい。
各月の振り返り
まず就活を始めてからオファーをもらうまで何を考えて何をしたかを月ごとに振り返りたい。
1月
1月の後半から応募を開始した。 LinkedIn で条件や場所を絞り込んで良さそうなところに手当たり次第応募した。
2月
応募を始めて30社目くらいで地元の企業から連絡をもらった。 コーディング面接で落ちたが、30社受けて1社面接に進めるのなら思っていたほど悪くないなと感じた。
コーディング面接では問題自体は解けていた手応えがあったが通過できなかった。ただ問題を解けるだけではなく、面接官に伝わるように説明できるかといったコミュニケーションの部分がかなり大事なのだと感じた。
3月
LinkedIn に加えて、ポジションをキュレートして自分の経験とのマッチ度などをAIで判定してくれるサービスも使い始めたが、成果はあまり出なかった。
LinkedIn 経由で連絡をもらった企業の面接に進んだがこちらも一次面接で落ちた。
3月の後半は旅行していたのもありあまり活動できなかった。旅行でニューヨークに行って感化されたこともあり、自分のフィンテック業界での経験はもしかしたらニューヨークの方がフィットするのではと思い、ニューヨークのポジションにも応募し始めたが成果はなかった。
4月
この時点で応募の通過率が悪くなっていたので、現役のエンジニアがレジュメを添削してくれるミートアップに参加した。すでにレジュメの内容自体は結構良いというフィードバックをもらったが、細かいスタイリングや情報の配置についてアドバイスをもらえてかなり有益だった。また、自分と同じように就活をしている人と話して、状況を共有することで少し気持ちが軽くなった。
日系企業のリクルーターから企業を紹介してもらい1社面接に進むことができた。そしてその企業からソリューションズエンジニアとしてオファーをもらうことができた。初めてオファーをもらえたことと就活状況が芳しくないこともあり、かなり悩んだがこのポジションは辞退させてもらった。
この頃から、単純にソフトウェアエンジニアのポジションに申し込んでも自分の経歴では弱いことを悟り、別の切り口がないか考え始めた。その中で日本語が一つの武器として使えるのではないかと考え始めた。LinkedInで「Software Engineer Japanese」のように検索すると、数は多くないものの、日本語が話せるソフトウェアエンジニアの求人がいくつか存在することを発見した。単純なソフトウェアエンジニアのポジションの多くは LinkedIn での応募数が数百であるのに対して、日本語を必要とするソフトウェアエンジニアの応募数は数十であることがほとんどであり、チャンスがあるのではないかと考えた。そして、実際にこれらのポジションでは企業からの返信率が格段に良かった。
日本語という切り口を見つけたものの全体的には思うような結果が出ず、この月の終盤からメンタル的に下がり始めた。
5月
知り合いにリファラルしてもらった企業やいくつかの企業の面接に進んだが、全て最初の面接を突破することができなかった。
あと一ヶ月くらい続けて成果が出なければ日本に帰ることも検討し始めていたが、運よくこのタイミングで自分から LinkedIn 経由でアプローチして面接に進んでいた企業からオファーをもらうことができた。
応募した数と返信率
アメリカでは100社受けて1社から連絡が来れば良い方、みたいな話を聞いていたが、実際にかなりの数ゴーストされた。 (こちらでは応募したけど企業から返信が来ないことをそう呼ぶらしい)
応募の母数を約150社として、リクルーターからの連絡など何かしら次のステップに進めたのが約3%、実際に面接に進めたのが約1%だった。
以下は LinkedIn などへ直接応募した分の集計。
- 応募した数: 140
- うち、直接応募が94ポジション、LinkedIn の Easy Apply 経由が46ポジション
- メモを忘れたポジションもいくつかあるので実際は150くらい
- 書類落ち連絡が来た数: 約30
- リクルータースクリーニングなど次のステップに進んだ数: 5
- 面接に進んだ数: 2
前回日本で転職したときは、総数は多くないものの全部の企業から返信はあり、約80%は面接に進めたことを考えるとかなり低い数字だなと思った。
これ以外では以下の経路で各1社ずつ面接に進むことができた。
- LinkedIn 経由で連絡をもらった
- こちらから LinkedIn 経由で連絡した
- 日系企業のリクルーターから紹介してもらった
- 知り合い経由でリファラルしてもらった
コーディング面接について
今後もコーディング面接が残るのかはわからないが、今回の就活では LeetCode スタイルの問題を解く機会がいくらかあった。
正直、今回はコーディング面接の勉強に時間をかけすぎたのと、勉強の方向性があまり良くなかったという反省がある。
正確には記録してないが、結構な時間をかけてユニークな問題数は250、復習も含めると1000問近くは解いたと思う。ただ、DP などの難しい問題にはあまり時間をかけずに、配列や文字列操作といった基本的な問題が解けるようになっていればそれで十分だったなと思った。 (これは受ける企業やポジションにかなり依存するかもしれないが)
最初はひたすらオンラインで問題を解く練習だけをしていたが、黙って一人で問題を解くこととコーディング面接の間には大きな差があることを感じた。特に自分は英語で話しながら考えることがあまり得意ではなく、考えるために沈黙してしまうことがあった。それがコーディングインタービュー的にはかなり良くないということがわかり、モックインタビューを通して、面接官に少しの間静かに考える時間を取ってもいいかというコミュニケーションを取ったり、全ての解法が思いつく前に考えていることを小出しに共有するという練習をした。
学んだこと・次に活かしたいこと
今回の就活を通して、学んだことやもっとこうしておけば良かったということについて。
- 自分の経歴をメモしておく
- レジュメを書いたり、面接の準備をする段階になってから考え始めてもほとんど忘れているので、もう少しメモしておけば良かったという後悔があった
- 何を実装したのかというレベルではなく、より具体的に以下を考えてメモしておくべきだった
- プロジェクトの背景
- 自分の役割
- 技術選定の理由 (トレードオフ)
- 同僚とどんな議論をしたか
- どんな成果があったか (できれば数字で)
- 振り返り (次同じことをやるとしたら、どんな改善ができるか)
- 何を実装したのかというレベルではなく、より具体的に以下を考えてメモしておくべきだった
- レジュメを書いたり、面接の準備をする段階になってから考え始めてもほとんど忘れているので、もう少しメモしておけば良かったという後悔があった
- 面接では面接官の期待値を常に意識して話す
- その質問を通して面接官は何を知りたいのかということを意識し、ときにはこちらから逆質問して期待値調整することが大事だと感じた
- 例えば、xxxが起きたときにあなたはどうしますか? みたいに質問をされたときに、そのような経験はなかったが似たようなyyyの経験ならあるので、それでも良いかと前置きしたうえで話したことがあったが、それでも特に問題なかったばかりかそのような経験はないですと終わらせてしまうよりよっぽど印象が良かったように思う
- コーディング面接で自分が書いたコードや解法は、自分が思ったより面接官に伝わっていないかもしれないので、都度確認を入れるのが効果的だった
- 自分がここは大丈夫だろうと思っても、細かく「ここまで伝わっていますか?」みたいな質問を入れると、xxxの部分がわかっていないと言われ、思ったより伝わっていないことがあった
- その質問を通して面接官は何を知りたいのかということを意識し、ときにはこちらから逆質問して期待値調整することが大事だと感じた
- イベントやコミュニティ活動に普段から参加しておく
- やはりオンラインでの応募では面接に進むまでかなり大変なので、リファラルしてもらえるようにネットワークを広げておくのは重要だなと思った
- リファラルしてもらえるような関係は一朝一夕では築けないので、イベントやコミュニティに顔を出して積極的に貢献することが大事だなと思った
- ネットワーキング以上に、イベントなどに参加することで単純に勉強になることも多かったし、気持ちも上向いたので定期的に人と話して刺激をもらうのは大事だと思った
- やはりオンラインでの応募では面接に進むまでかなり大変なので、リファラルしてもらえるようにネットワークを広げておくのは重要だなと思った
- メンタル面を軽視しない
- 3ヶ月近く思ったような結果が出ず、メンタル的にかなり厳しい時期があったが、そのときは面接の準備や勉強の効率もかなり落ちていたと思う
- このときに思い切って1週間くらい休む必要があったと思う
- 一日だけ休むと決めて一日遊んだ日はそれなりに回復したので、惰性で休むのではなく休むと決めて休む方が効果が高いと感じた
- 3ヶ月近く思ったような結果が出ず、メンタル的にかなり厳しい時期があったが、そのときは面接の準備や勉強の効率もかなり落ちていたと思う
あとがき
ちゃんと休むことは意外と難しいけど大事だなと思った。